肉離れの受傷直後は急性期に分類され、その後数日で炎症期へ移行します。このタイミングでの治療が予後に大きく影響を与えるので要注意。患部には腫脹（腫れ）や熱感、圧痛、動作時痛などの炎症初見が確認できます。

そこでまずは傷みを抑えること・治癒を妨げる内出血の除去を目的とした鍼灸治療やアイシング、そしてテーピングを行います。

肉離れの受傷からおおよそ1〜2週間程度で腫れや熱感などの炎症初見は落ち着き、安静時の傷みは消失します。ですがこの時点では筋線維の損傷は残存しているため、少しでも負荷をかけると痛みがぶり返して再発や悪化のリスクが増加してしまうので注意が必要です。

当施設では鍼灸治療を通して患部周囲の血流を促進させて損傷した筋線維の再生を促し、可動域の低下や軟部組織の瘢痕化を防いでいきます。

また患部に負担を掛けないトレーニングを並行的に行うことで予後を良くしたり、競技復帰の段階を早めていくことが可能となります。

痛みが治まり少しずつ動き始めるこの時期は、再発予防に備えた機能不全（可動域制限や筋力の低下など）の改善が重要です。

肉離れによる部分的な筋線維の損傷は柔軟性を著しく低下させ、痛めた足をかばうようなアンバランスを生み出します。この時は患部の再発だけでなく、他の筋肉や関節への傷害リスクが高まってしまいます。そこで当施設では損傷した筋線維の硬結や可動域制限を取り除くための鍼灸治療に加え、筋出力や身体動作の修正を目的としたアスレティックリハビリテーションを行います。

これによりケガが再発しにくい身体づくりをサポートすることができます。

傷みが消失し、日常生活や競技に復帰した後は、再発予防やパフォーマンスアップのためのパーソナルトレーニングを実施される方は多くいらっしゃいます。

筋疲労に伴う柔軟性の低下や運動パターンの変化は肉離れに限らず様々なスポーツ傷害を招く大きなリスクとなります。そこで元Jリーグトップチームのトレーナー・フィジカルコーチの経験をもとに、お身体の状態と目的に合わせたトレーニングプログラムを実施することで、より良いスポーツライフを楽しむことができます。